平素より格別のご支援を賜り、誠にありがとうございます。

当社は2015年5月、FX取引にかかる参加者の資産保全を目的として管理型信託業の登録を受け、FX市場におけるリスク管理機能の向上を通じて、金融市場全体の信用秩序の維持に努めてまいりました。

信託保全機能を発揮し、「安全性・確実性」という根源的なテーマを経営の軸に置きつつも、市場参加者間で発生する為替差損益を信託勘定を通じて受払い（決済）を行う機能、即ちクリアリング機能の構築、及びタイムラグリスクの低減策として即時信託を導入するなど当社独自のサービス提供にも取り組んでまいりました。

さらなるサービスの高度化を志向し、2021年3月に運用型信託業免許を取得しました。
その一環として運用部を創設し、お預かりしている信託財産の一部を、委託者様のご意向を踏まえ譲渡性預金等での運用を行い、安全・流動性に留意しつつ多様化に取り組みます。

2020年5月施行の改正資金決済法では、暗号資産交換業者が利用者から預かる「金銭」について、信託会社等に信託を行うことが義務付けられ、利用者保護を図るための措置が整備されました。ＦＸ証拠金の保全により培ってきたノウハウを活用して、暗号資産取引に係る利用者金銭を保全するスキームを提供することで、利用者の安全性を確保するとともに、暗号資産交換業者の業務をサポートします。

併せて、当社の商号を2021年4月に「ＳＢＩクリアリング信託株式会社」に変更しました。

SBIグループ内各社との連携を今まで以上に強化し、新たな受託財産への取り組み、新たな付加価値サービスの提供を今後も模索してまいりますので、私たちの取り組みをご理解いただき、一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。